住宅や企業に設置されている太陽光発電システムは,配電系統によって供給される電力が遮断された場合でも発電し続けます。この状態は単独運転と呼ばれます。単独運転を素早く停止させないと,送電線の修理作業者が,一部の送電線にまだ電力が供給されていると知らずに危険にさらされる可能性があります。従来の単独運転防止技術を利用するとそのようなリスクは軽減されますが,複数のシステムが密集して設置されている場合には相互干渉が発生してメカニズムが機能しなくなる可能性があります。
この問題に対処するために,オムロンはAICOT(単独運転防止技術)を開発しました。この技術を利用すると,何百台もの太陽光発電システムが密集して設置されている場合でも,停電を迅速に検出して単独運転を防ぐことができます。オムロンの技術者は,この特許取得技術の開発にMATLAB®,金宝app仿真软件®, Simscape电气™を使用しました。
オムロンの技術専門職である馬渕雅夫氏は次のように述べています。“Simscape电气を使用することで,停電の開始時に配電網で発生する周波数の変化のモデル化とシミュレーションを行うことができました。MATLABと Simulink でこのような変化に迅速に対応する制御アルゴリズムを開発し、Simscape Electrical モデルで閉ループ シミュレーションを実行して、このアルゴリズムで高密度領域の太陽光発電システムの安全な動作が確実にサポートされるようにしました。」