最新のリリースでは,このページがまだ翻訳されていません。このページの最新版は英語でご覧になれます。
デジタルフィルター設計とスペクトル推定のいずれにおいても,ウィンドウ関数の選択は,結果全体の特性を決定する上で重要な役割を果たします。ウィンドウの主な役割は,無限級数の打ち切りにより生じるギブズ現象の影響を低減させることです。
ウィンドウ |
関数 |
---|---|
バートレット・ハンウィンドウ |
|
バートレットウィンドウ |
|
ブラックマンウィンドウ |
|
ブラックマン・ハリスウィンドウ |
|
ボーマンウィンドウ |
|
チェビシェフウィンドウ |
|
フラットトップウィンドウ |
|
ガウスウィンドウ |
|
ハミングウィンドウ |
|
ハンウィンドウ |
|
カイザーウィンドウ |
|
ナットールのブラックマン・ハリスウィンドウ |
|
パルザン(de la Vallee-Poussin)ウィンドウ |
|
箱型ウィンドウ |
|
コサインテーパーウィンドウ |
|
三角ウィンドウ |
信号处理工具箱™には,ウィンドウの操作を行うための以下の2つのグラフィカルユーザーインターフェイスツールが用意されています。
ウィンドウデザイナーアプリ
ウィンドウの可視化ツール(WVTool)
詳細は,リファレンスページを参照してください。
基本的なウィンドウは”“箱型ウィンドウで,すべての要素が適切な長さをもつベクトルです。長さ50の箱型ウィンドウは,以下のようになります。
n = 50;w = rectwin (n);
このツールボックスでは,通常,ウィンドウは列ベクトルに格納されるため,次の式と等しくなります。
50 w = 1 (1);
ウィンドウデザイナーアプリを使用してこのウィンドウを作成するには,次のように入力します。
windowDesigner
アプリが開き,既定のハミングウィンドウが表示されます。箱型ウィンドウを可視化するには、[現在のウィンドウ情報] パネルで、[タイプ]=[矩形)および[長さ]= 50と設定して[適用]をクリックします。
“バートレット(三角)ウィンドウ”は2つの箱型ウィンドウの畳み込みです。関数巴特利特
およびtriang
では,同じような三角ウィンドウが計算されますが,以下の3つの点が大きく異なります。まず,関数巴特利特
は必ずシーケンスの両端に2つの零をもつウィンドウを返すため,以下に示すように,n
が奇数の場合は巴特利特(n + 2)
の両端を除く部分がtriang (n)
と等しくなります。
巴特利特= Bartlett (7);isequal (Bartlett (2: end-1), triang (5))
ans = 1
n
が偶数の場合にも,やはり,巴特利特
は2つの四角形シーケンスの畳み込みとなります。n
が偶数の場合は,三角ウィンドウに関する標準的な定義はありません。すなわち,triang
の結果の線分の勾配は,この場合の巴特利特
の勾配より,わずかに急峻になります。
w = bartlett (8);[w (7) triang (6)]
ウィンドウデザイナーにおける奇数と偶数のバートレットウィンドウの違いがわかります。
バートレットウィンドウと三角ウィンドウとの違いの3つ目は,これらの関数をフーリエ変換すると明らかになります。バートレットウィンドウのフーリエ変換は,n
が偶数の場合,負となりますが,三角ウィンドウのフーリエ変換は必ず非負となります。
以下の図は8点のバートレットウィンドウと三角ウィンドウのゼロ位相応答をプロットし,その違いを示します。
zerophase (bartlett (8))在zerophase (triang(8))传说(“Bartlett”,“三角”)轴([0.3 1 -0.2 0.5])
この違いは,ブラックマン・テューキー法などのいくつかのスペクトル推定手法に対するウィンドウを選択する際に重要になる可能性があります。ブラックマン・テューキー法では,自己相関列のフーリエ変換を計算することにより,スペクトル推定値が求められます。得られる推定値は,ウィンドウのフーリエ変換が負となる場合には,いくつかの周波数で負となる可能性があります。