シミュレーション スナップショットでの線形化
以下の例では、モデル線形化器を使用してモデルをシミュレーションし、指定されたシミュレーション時間にシステムの状態レベルと入力レベルを抽出することによって、モデルを線形化する方法を説明します。
コマンド ラインでモデルを線形化するには、関数linearize
を使用します。
金宝app®モデルを開きます。
sys ='watertank'; open_system(sys)
モデルのモデル線形化器を開きます。
Simulink モデル ウィンドウの[アプリ]ギャラリーで、[モデル線形化器]をクリックします。
線形化の入力点と出力点を指定するには、[線形化]タブを開きます。そのためには、[アプリ]ギャラリーで[線形化マネージャー]をクリックします。
信号の解析ポイントを指定するには、モデル内の信号をクリックします。次に、[線形化]タブの[解析ポイントの挿入]ギャラリーで、解析ポイントのタイプを選択します。
PID Controllerブロックの出力信号は[入力の摂動]として設定する。
Water-Tank Systemブロックの出力信号は[開ループの出力]として設定する。
モデルの線形化に使用する、シミュレーション スナップショットの操作点を新規作成します。モデル線形化器の[操作点]ドロップダウン リストで、[シミュレーションのスナップショットを撮る]を選択します。
[線形化するスナップショット時間を入力] ダイアログ ボックスの[シミュレーションのスナップショット時間]フィールドに、線形化を行うスナップショット時間を 1 つ以上入力します。この例では
10
と入力して、このシミュレーション時間での操作点を抽出します。ヒント
複数の操作点でモデルを線形化するには、[シミュレーションのスナップショット時間]フィールドにシミュレーション時間のベクトルを入力します。たとえば、
[1 10]
と入力すると、t = 1
およびt = 10
でそれぞれ線形化された 2 つの線形モデルの配列が生成されます。シミュレーション スナップショットの操作点を生成します。[スナップショットを撮る]をクリックします。
[線形解析ワークスペース] に操作点
op_snapshot1
が表示されます。[操作点]ドロップダウン リストでは、この操作点が、線形化に使用する操作点として選択されています。指定された操作点でモデルを線形化し、結果のボード線図を生成します。
[ボード線図]をクリックします。線形化されたプラントのボード線図が表示されます。また、線形解析ワークスペースに、線形化されたプラント
linsys1
が表示されます。[線形解析ワークスペース]の
linsys1
をダブルクリックして、線形モデルの状態空間表現を表示します。プロットを右クリックして[特性]メニューで情報を選択し、線形化された応答の特性を調べます。Simulink モデルを閉じます。
bdclose(sys);