アルゴリズムの短期開発,データ収集と解析,そして,アプリケーション構築と展開のためのソフトウェアのプラットフォームとして,フォードは,MATLABプロダクトファミリを選択しました。MATLABと MATLAB Compiler を用いて、フォードは、開発した音質メトリクスを複数のサードパーティの解析システムへ展開しましたが、そこで利用した MATLAB のソースコードのバージョンは一つでした。
MATLABとMATLAB编译器により,フォードは,MATLABベースのDLLを生成し,音質メトリクスをサプライヤのサードパーティの解析システムに統合しました。他の言語で記述されたサードパーティの音質解析システムは,信号とデータをMATLABベースDLLに渡します。さらに,フォードは,MATLABを使い,简单的声音质量工具(SSQT)というツールのGUIフロント・エンドを開発し,MATLAB编译器でコンパイルし,スタンドアロン・アプリケーションとして,サプライヤに配布しました。
このアプローチを用い,MATLABアプリケーションを他の言語に書き換え,MATLABのない環境で動作させるようにするプロセスを避けることにより,フォードは,開発期間を最大で6ヶ月も削減しました。このアプローチでは,また,オリジナルのMATLABアプリケーションを更新するだけでよいので,アプリケーションの維持が容易になりました。こうして,フォードは,MATLABベースのスタンドアロン・アプリケーションを全世界の25を越えるサプライヤに配布しました。サプライヤは,データ収集にもSSQTメトリクスを用いたデータ解析にも,自社のサードパーティ・システムを利用することができるようになったのです。
信号处理工具箱™と统计和机器学习工具箱™を用いて,フォードの技術者は,音の大きさ,甲高さ,変動感を客観的に測るラウドネス,シャープネス,変動強度に対する様々な音質メトリクスを開発しました。フォードの技術者は,スイッチ,ワイパー,その他のインテリア装備品はもちろん,シート,ペダル,ミラーまで,電気モータから発する音の音質評価にこれらのメトリクスを利用します。
フォードの技術者は,また,通常の音質メトリクスで特徴づけるには困難な,突風,インパルス状のエンジン・ノイズ,ノッキングなどの時間変化する様々な音を処理するアルゴリズムも開発しました。フォードの技術者は,MATLABツールとMATLAB编译器を用い,これら音質メトリクスを開発し,スタンドアロン化したのです。