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grpdelay

離散時間フィルターSystem objectの群遅延応答

説明

[gd,w] = grpdelay(sysobj)は、現在のフィルター係数に基づいて、フィルター System object™、すなわちsysobjの群遅延gdを返します。ベクトルwには、群遅延を評価する周波数 (ラジアン単位) が含まれます。群遅延は、

d d w ( a n g l e ( w ) )

のように定義されます。

群遅延は、単位円の上半分の周囲に等間隔に配置された 8,192 個の点で評価されます。

[gd,w] = grpdelay(sysobj,n)は、フィルター System object の群遅延と単位円の上半分の周囲に等間隔に配置されたn個の点の対応する周波数を返します。

[gd,w] = grpdelay(sysobj,'Arithmetic',arithType)は,前の構文のいずれかを使用して,arithTypeで指定された演算に基づいてフィルター System object の群遅延を計算します。

grpdelay(sysobj)は、fvtoolでフィルター System object の群遅延をプロットします。

その他の入力オプションについては、Signal Processing Toolbox™ のgrpdelayを参照してください。

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CICComp = dsp.CICCompensationDecimator;

grpdelayは、fvtoolを使用してフィルターの群遅延を計算し、表示します。

grpdelay(CICComp);

Figure Group delay contains an axes object. The axes object with title Group delay contains an object of type line.

入力引数

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サンプル数。正の整数で指定します。nが 2 のべき乗の FIR フィルターの場合、FFT を使用すると計算が高速になります。

データ型:single|double|int8|int16|int32|int64|uint8|uint16|uint32|uint64

フィルター解析で使用される演算。'double''single'、または'Fixed'として指定します。演算入力が指定されず、フィルター System object がロック解除状態の場合、解析ツールは倍精度フィルターを使用します。演算入力が指定されず、System object がロックされている場合、関数はロックされた入力のデータ型に基づいて解析を実行します。

'Fixed'値は、固定小数点プロパティのみをもつフィルター System object に適用されます。

'Arithmetic'入力引数が'Fixed'として指定され、フィルター オブジェクトの係数のデータ型が'Same word length as input'に設定されている場合、演算解析は System object がロック解除されているかロックされているかに応じて異なります。

  • ロック解除 –– 解析オブジェクト関数は係数データ型を判断できません。関数は、係数のデータ型が符号付き、16 ビット語長、自動スケーリングであると仮定します。関数は、この仮定に基づいて固定小数点解析を実行します。

  • ロック –– 入力のデータ型が'double'または'single'の場合、解析オブジェクト関数は係数のデータ型を判断できません。関数は、係数のデータ型が符号付き、16 ビット語長、自動スケーリングであると仮定します。関数は、この仮定に基づいて固定小数点解析を実行します。

System object がロックされているかロック解除されているかを確認するには、関数isLockedを使用します。

演算入力が'Fixed'として指定され、フィルター オブジェクトの係数のデータ型がカスタム数値型に設定されている場合、オブジェクト関数はカスタム数値データ型に基づいて固定小数点解析を実行します。

出力引数

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長さnの群遅延ベクトル。nが指定されていない場合、この関数は既定値の8192を使用します。

データ型:double

長さnの周波数ベクトル (ラジアン/サンプル単位)。wは単位円の上半分 (0 から π ラジアン/サンプル) の周囲に等間隔に配置されたn個の点で構成されます。nが指定されていない場合、この関数は既定値の8192を使用します。

データ型:double

バージョン履歴

R2011a で導入