ミツバの革新的なリバーシングワイパーシステムは,ドライバーと自動車メーカーの両者に利益をもたらします。このシステムは,使用時以外はワイパーがボンネットの下に隠れるため,車の外観やドライバーの視界を損ねず,また同時に空力抵抗も低減します。システムの組み込みコントローラーは,モーターの稼働角度を動的に変更して,風圧やワイパーの速度変化に対応することができます。このシステムでは機械部品の稼働範囲が最小限に抑えられるため,ワイパーはよりコンパクトになり,車両設計への統合が簡単になります。
ミツバではMathWorksのモデルベース開発ツールを使用して,ひとつの機能開発プロジェクトにおいて,わずか3週間でこのワイパーシステムのコントローラーを開発し,量産コードを含む完全なシステムを完成させました。
ミツバの研究員,新井貴男氏は次のように述べています。”モデルベース開発というアプローチとMathWorksのツールは当社にとって新しいものでしたが,開発のスピードと製品の品質に明らかな向上が見られました.MathWorksのツールでモデルベース開発を進めることにより,開発後期の最終的なハードウェアを使ったテストで問題点を発見するのではなく,要求仕様や初期の設計において問題点を特定し,早い段階で解決することができました。”