AUTOSAR Blockset
AUTOSAR ソフトウェアの設計とシミュレーション
AUTOSAR Blockset は、Simulink®モデルを使用して AUTOSAR Classic および Adaptive ソフトウェアを開発するためのアプリとブロックを提供します。AUTOSAR Component Designer アプリを使用して、Simulink モデルを設計し、ソフトウェア コンポーネントにマッピングできます。また、このブロックセットを使用すると、AUTOSAR XML (ARXML) ファイルからソフトウェア コンポーネントとコンポジションの記述をインポートして AUTOSAR 向けに Simulink モデルを生成できます。
AUTOSAR Blocksetは,NVRAMや诊断などのAUTOSARライブラリ ルーチンと基本ソフトウェア (BSW) サービスのためのブロックや構造体を提供します。アプリケーション ソフトウェアモデルとともに BSW サービスをシミュレートすることで、Simulink 内で AUTOSAR ECU ソフトウェアを確認できます。
AUTOSAR Blockset を使用すると、Simulink で AUTOSAR アーキテクチャ モデルを作成できます (要 System Composer™)。AUTOSAR アーキテクチャ モデルでは、ソフトウェア コンポジション、ソフトウェア コンポーネント、ソフトウェア インターフェイスを作成できます。基本ソフトウェア サービス コンポーネントを含む、シミュレーション動作を追加できます。また、ARXML ファイルを介して、ソフトウェアの記述をラウンドトリップ (インポートおよびエクスポート) できます。
AUTOSAR Blockset は C と C++ の量産コード生成をサポートします (Embedded Coder®を使用)。ブロックセットは ISO 26262 標準での使用に準拠しています (IEC Certification Kit を使用)。
詳細を見る:
AUTOSAR Classic ソフトウェア コンポーネントのモデル化
Simulink でのデフォルトの AUTOSAR ポート、インターフェイス、および他の設定を使用して AUTOSAR Classic ソフトウェア コンポーネントを自動的に作成します。
AUTOSAR Adaptive ソフトウェア コンポーネントのモデル化
AUTOSAR Adaptive プラットフォーム向けに、AUTOSAR Blockset を使用して Simulink のデフォルトの AUTOSAR ポート、インターフェイス、および他の設定に基づいてソフトウェア コンポーネントを自動的に生成します。
AUTOSAR プロパティの詳細設定
AUTOSAR エディターとディクショナリを使用して AUTOSAR Classic と Adaptive モデルにおける AUTOSAR プロパティの詳細設定を編集してマッピングします。
ソフトウェア コンポーネントからコンポジションへのスケーリング
モデル参照を使用してソフトウェア コンポーネントから AUTOSAR ソフトウェア コンポジションを作成します。Dashboard ブロックでコンポジションの挙動を可視化します。
AUTOSAR BSW サービスをシミュレートするためのブロック
NVRAM Manager や Diagnostics Event Manager などの BSW サービス用ブロックと構造体を使用して、アプリケーション ソフトウェア モデルとともに BSW サービスをシミュレートします。Simulink から直接 AUTOSAR ECU ソフトウェアを確認します。
ソフトウェア コンポジションのシミュレーションとテスト
Simulink でコンポジションの挙動をモデル化してシミュレートします。Simulink Test™ を用いて AUTOSAR コンポジション モデルのためのバックツーバック テストのワークフローをオプションで実施します。
AUTOSAR アーキテクチャ モデルの作成
AUTOSAR アーキテクチャ モデルを使用すると、ソフトウェア コンポジション、ソフトウェア コンポーネント、ソフトウェア インターフェイスを Simulink で作成し、要件にリンクすることができます (要 Simulink Requirements™)。新しい Simulink コンポーネント モデルの作成、既存のコンポーネント モデルへのリンク、または ARXML からのコンポーネント モデルのインポートにより、アーキテクチャ モデルのコンポーネントの動作を指定することもできます。
スケジューリングとシミュレーションを設定
診断サービス コンポーネント ブロックや NVRAM サービス コンポーネント ブロックなど、基本ソフトウェア (BSW) ブロックをアーキテクチャ モデルに追加して、BSW サービスの呼び出しをシミュレートすることができます。さらに、Schedule Editor を使用して、シミュレーション用のコンポーネントのランナブルの実行順序をスケジュールおよび指定できます。これにより、Simulink 内で AUTOSAR ECU ソフトウェアを確認できます。
コンポジションの ARXML 記述とコンポーネントコードの生成とパッケージ化
コンポジションとコンポーネントの ARXML 記述をエクスポートし、コンポーネントコードを生成して、AUTOSAR ランタイム環境と統合するために、ビルド アーティファクトをパッケージ化できます。
Simulink モデルを使って始める
既存もしくは新しく作成した Simulink モデルを使用し、AUTOSAR Component Designer アプリを用いて AUTOSAR 用に設定します。次に Embedded Coder を使用して ARXML ファイルを生成します (ボトムアップ AUTOSAR ワークフロー)。
AUTOSAR アーキテクチャから始める
AUTOSAR オーサリングツールから、ARXML ファイルを Simulink コンポーネンツとコンポジションモデルとしてインポートします。次に Simulink で詳細設計をモデル化します。更新された ARXML ファイルが使用可能になったら、モデルの更新を行います (トップダウン AUTOSAR ワークフロー)。
Simulink モデルと AUTOSAR アーキテクチャの間での反復
AUTOSAR 用に設定された Simulink モデルを更新した際、ARXMLファイルをエクスポートしてモデル上の変更点をAUTOSAR オーサリングツールにマージできます。逆に、オーサリングツールから ARXML ファイルをエクスポートして、オーサリングツール上の変更点をSimulink モデルにマージできます(ラウンドトリップ AUTOSAR ワークフロー)。
AUTOSAR 量産向けコードの生成
Embedded Coderで、C/C++ コードと AUTOSAR XML ファイルを生成します。確認のためコードに対し SIL および PIL テストを実施します。
AUTOSAR ライブラリルーチンのためのブロックとコード変換
事前設定済みの AUTOSAR ブロックとコード変換を使用して、AUTOSAR Classic アプリケーションのための最適化ライブラリルーチンを生成します。
ISO26262 と MISRA-C への準拠
IEC Certification Kitで Embedded Coder が生成したコードをISO 26262に準拠できます。生成した AUTOSAR コードが MISRA-C に準拠していると確認するには、Polyspace Code Prover™を使用してランタイム エラーを確認し、コードと AUTOSAR ARXML の記述の間のミスマッチを検索します。
実行順序の制約:
ソフトウェア コンポーネント ランナブルの実行順序の制約がある ARXML ファイルのインポートおよびエクスポート
アーキテクチャモデル:
AUTOSAR ソフトウェア コンポジションの ARXML 記述をアーキテクチャモデルにインポート
AUTOSAR Classic リリース 4.4:
AUTOSAR スキーマバージョン 4.4 を使用して、ARXML ファイルのインポート、エクスポート、 および C コード生成 を実行
AUTOSAR IncludedDataTypeSets:
AUTOSAR ソフトウェア コンポーネント用 AUTOSAR インクルードデータ型セットの ARXML 記述をインポートおよびエクスポート
Adaptive モデル用の Linux 実行ファイル:
スタンドアロンアプリケーションとして実行可能な AUTOSAR Adaptive 実行ファイルの作成
これらの機能および対応する関数の詳細については、リリースノートを参照してください。