視覚的な情報ではなく触感で物体を認識するロボットには、外科手術や救助活動などのさまざまな応用の可能性があります。日本の奈良先端科学技術大学院大学 (NAIST) 知能システム制御研究室の研究者らが、圧力、振動および温度センサー等を使った、器用なロボット ハンド向けの物体認識アルゴリズムを開発しました。物体認識アルゴリズムでは、能動学習アプローチを採用しています。これにより、ロボット ハンドが物体をこすったり、握ったり、引き寄せたりなどの行動から取得した触覚情報を元に、次の行動を計画します。
NAIST の研究者は MATLAB®および Robotics System Toolbox™ を使用して、2 つの触覚物体認識のためのアルゴリズムを開発しました。最初のアルゴリズムでは、取得されたセンサー データを基に機械学習技術を使用した確率的モデルを構築します。2 番目のアルゴリズムでは、学習されたモデルを使用してさまざまな物体を認識します。
「MATLAB によって私たちはコードの作成ではなく研究に焦点を置くことができます。」と、NAIST の松原崇充助教は述べています。「新しいロボットに着手するときは通常、コーディングのフェーズが長く続くものですが、MATLAB と Robotics System Toolbox を使用することでこのフェーズを最小化でき、能動的触覚物体認識技術の改良に集中できます。」